2016.2.29-3.6

【継点 インド－バングラデシュ】窓枠の縁まで夜が広がると、列車は頼りなげに闇を進む薄暗い箱となる。時間の彼方に取り残される感覚を味わいながら、独立への道を歩んだムスリム農民の姿を思い浮かべる。
イギリス領インド帝国として一つの国だった時代を経て分離独立し、別々の道を歩むインドとバングラデシュ。共にイギリス統治時代に敷設された鉄道を通して、たくさんの人と出会い、そしてあっけなく別れていく列車の旅を振り返ります。

混沌感が強烈で、予定調和的な着地点を拒否されたような作品の数々。
穏やかなスナップさえ、なにか不穏な空気を醸し出すような多義的な解釈が沸き起こる写真。
既存の「正しい写真」の概念を嘲笑するようなセレクト。被写体の動きとともに鑑賞者の不安を 動かす世界。
謎めいていて、わくわくするような好奇心に満ちている写真展。

プロフィール

2001年より　須田一政塾大阪で写真を学ぶ。
2012年　　　個展「犬笛」プレイスＭにて開催。
2013年より　フリーペーパー「まがたま」をほぼ月刊で発行中。
2015年　　　自費出版写真集　「まがまが」発行。
2015年　　　Braga international photo festiva（ポルトガル）でthe best self-published PhotoBooks 2015受賞。