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2011.09.26-10.02
これが私の歴史であると言っても、俄に理解は得られないだろう。だが、氾濫する事象の中から選び取った一つ一つのカットには、私の幼年期から青年期の感受性に揺さぶりをかけたモノのサインが潜んでいる。
中を覗き込むと、脳裏の引き出しから過去の想念が数珠繋ぎに甦ってくる。「芸術的創造は白昼夢と同様にかつての子供遊びの継続であり代用物である」というフロイトの言葉はやはり正しいのだ。
signは、ストーリー性のない私の歴史であり、欲望の対象を背後にした比喩である。そしてそれが私を現在までの写真家として成り立たせてくれているイマジネーションの発火を促してくれているのだと思う。
10月1日(土)トークイベント開催!詳細はトークショーページにて。
須田一政 すだ・いっせい
1940年 東京生まれ
1962年 東京綜合写真専門学校卒業
1967−70年 演劇実験室 天井桟敷(寺山修司主宰)専属カメラマン
1971年 フリーとなる
1976年 「風姿花伝」により日本写真協会新人賞受賞
1983年 写真展「物草拾遺」等により日本写真協会年度賞受賞
1985年 写真展「日常の断片」等により第1回東川賞受賞
1997年 写真集「人間の記憶」により第16回土門拳賞受賞
現在 大阪芸術大学写真学科教授
千葉市在住
ミニギャラリー Mini Gallery
同上
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