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2010.09.20-09.26
佐藤圭司 Sato Keiji
新宿スターレット★ミ
新宿といえば日本を代表する歓楽街であるのは誰もが認めるところだろう。
新宿を愛した著名人は数知れず、新宿を舞台にした小説や写真集も多くの名作が存在する。僕もまた、その新宿の眼に見えざる力に引き寄せられてしまったひとりだ。まるで、歌舞伎町というブラックホールの渦に引きずり込まれるかのように。
新宿の夜は長くて深い。しかし僕にとっては宵の口である時間帯の方がむしろ興味深い。それは、新宿シアターの幕が上がり、スターレット達がこれから 一気に輝き始める時間帯だからだ。
新宿に流れ込んでくる沢山のスターレット。派手な衣装を着飾って、あるいは肌を露出して、まるで天の川を流れていく無数の星たちのように新宿の通りにあふれ出て行く。無数の星たちは、肉眼ではっきりと見える輝く星から電波望遠鏡でしか見えないような光が消えそうな星まで様々だ。僕は35ミリのレンズで、新宿の夜に浮き上がってくるそのスターレットをとらえようと試みた。 新宿の夜の闇を身にまとったときが一番輝ける愛しきスターレットを。
そうしてひとしきり輝いた星たちも、やがて夜が明けるころには朝日の中に散っていく。スターレットがスターダストに変わる頃、新宿シアターは幕を閉じ僕は35ミリのレンズにキャップをする。そして新宿は昼の顔を取り戻す。
佐藤圭司 さとう・けいじ
ミニギャラリー Mini Gallery
同上
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