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2008.10.27-11.02

瀬戸正人

binran


瀬戸正人「binran」
瀬戸正人「binran」
瀬戸正人「binran」
瀬戸正人「binran」

binran 発売記念トークショー開催!
デザイナー・町口覚 x 瀬戸正人

会場 : Place M
日程 : 11月1日(土)
時間 : 18:30会場 19:00スタート
会費 : 1,000円 (1ドリンク付)
先着60名様限定のトークショーです!
要予約・ご予約は メール にてお願いいたします。


「binran」
 台湾にはいたるところで「びんろう」が売られている。地元では「ビンラン」とよばれている、その小さなヤシ科の実をめぐる物語が何世紀にもわたって語り継がれているに違いない。それは台湾だけのことではなく、広く東南アジアや南大平洋の島々に分布するこの植物は、英語でティーユーフォア(地獄花)と呼ばれているそうで、どこか謎めいている。
 ウズラの卵ほどの青い実に切り込みを入れて、胡椒科の植物の葉をはさみ、石灰を塗り、それをひたすら噛むのだ。にじみ出る血のような真っ赤な汁を飲み込むと、喉もとがわずかに熱くなって、身体が火照ってくる。口からノドへ、そして脳に染み入って全身へと高揚した浮遊感が伝わってゆくのだ。
 ここにある写真は「ビンラン」を売る娘たちのポートレートだ。夜の暗がりに、輝かんばかりのガラスの箱に入っている。まるで深海にいるような錯覚さえするのだ。行き過ぎる車。台湾全土を走り回って撮りためた写真は100数十点。南へ行けば行くほど服の生地が薄くなり、肌が露になる。何故にこんな恰好をしているのか?みなさんのご想像にお任せします。(瀬戸正人)

瀬戸正人 せと・まさと

1953年 タイ国ウドーンタニ市生まれ
1961年 父の故郷の福島県に移住
1973年 東京写真専門学校(現、東京ビジュアル・アーツ)を卒業
1976年 森山大道・写真塾に参加
1978年 岡田正洋写真事務所に勤務、そこで写真家・深瀬昌久氏に出会い、助手になる
1981年 フリーになり、瀬戸正人写真事務所を開設
1987年 自らの発表の場として、山内道雄氏とギャラリー〈PLACE M〉を開設
1990年 写真集『《バンコク、ハノイ》1982-1987』で日本写真協会新人賞を受賞
1995年 「写真都市TOKYO」展に出品。「《Living Room,Tokyo 1989-1994》」に対して東川賞新人作家賞を受賞
1996年 写真展「Living Room, Tokyo 1989-1994」「Silent Mode」で第21回木村伊兵衛写真賞受賞、第8回写真の会賞受賞
1999年 『トオイと正人』(朝日新聞社刊)で第12回新潮学芸賞を受賞
2000年 小説を書き始める。『群像』8月号、第1作「赤土と轍」発表
2001年 『群像』6月号、第2作「輝く船」発表
2002年 『トオイと正人』が『アジア家族物語』として文庫化(角川文庫)

ミニギャラリー

濱浦秀子

Shadow tail

濱浦秀子「Shadow tail」

濱浦秀子 はまうら・しゅうこ

1968年 島根県出身

個展
2007年 3月 「幻の街」 (PlaceM)
2009年 2月 コニカミノルタプラザにて個展予定

掲載物
2007年「200 フォトグラファーズ ポートフォリオ」 (グラフィック社)

blog : http://passage06.exblog.jp/
mail : caren136@hotmail.com

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